ファットリア・ニコデミ Fattoria Nicodemi
Italy/イタリア
Abruzzo/アブルッツォ州
Teramo/テーラモ県
Notaresco/ノタレスコ
ファットリア・ニコデミはアブルッツォ初のDOCGであるコッリーネ・テラマーネの一部であり、アドリア海から僅か10kmしか離れていないノタレスコに位置しています。標高250~300m、38ha、日照が充分な南東向きの丘陵地帯の所有地は、うち30haがブドウ畑。ブドウ栽培に適した粘土と石灰岩の土壌で、グラン・サッソ(Gran Sasso)山を背にして夏には涼しい風が吹き抜け、昼夜の適正な温度差と熟した果実の健康のための換気の恩恵を受けています。
現オーナーの父である、ワイナリーを立ち上げた(1970年設立)ブルーノ・ニコデミが2000年に他界。二人の兄弟(姉弟)、エレナとアレッサンドロが事業を引き継ぎました。エレナはより柔軟な思考を持ち、新しい挑戦を好むため、販売の仕事を担当し、世界中を旅し、ワイナリーの輸出を生産量の80%にまで成長させています。ワイナリーにおいては、彼女は若くてダイナミックな思考を持つチームスタッフと協力し、生産サイクルのあらゆる段階を管理しています。一方アレッサンドロは物事を管理することを好み、ほとんどの時間を自分のデスクで過ごし、主に管理と会計に取り組んでいます。彼はその分野で常に最前線に立ち、しばしばトラブルシューティングを行うだけでなく、ニコデミのスタッフにとって頼りになる人物であり続けています。
エレナは、テロワールが最高の地位にあり、人の手は単なる付加的なものであることを保証することを優先し、ガヤで15年間栽培責任者を務めたコンサルタントであるフェデリーコ・クルタツ(Federico Curtaz)の助言を得ながらブドウ畑の改革に着手しました。ペルゴラ・アブルッツェーゼと呼ばれる伝統的な棚仕立てを改良して採用。グイヨやコルドーネなどの並木仕立てに比べて葉の数が多い為、光合成が活発になりエネルギーをたっぷり蓄えさせることが出来ます。クオリティを重視する新興のワイナリーでは、収量が重視された時代の習慣だとして避けられることもありますが、ニコデミでは強い日照とブドウの健康面を考慮してペルゴラを採用しました。
愛する土地を将来の世代に確実に継承していく為にブドウのビオロジック栽培に転換。2019年ヴィンテージよりオーガニック認証を取得しています。ナチュラルなブドウ造りを目指した畑仕事を重んじ、ブドウをストレスなくワインに仕上げることに最大限に注意を払っています。また環境を尊重するということは、その資源を際限なく消費しないことを意味すると考え、再生可能エネルギーを選択し、現在のワイナリーは太陽光発電で運営されています。
一部のワインはアンフォラで発酵、熟成されていますが、ここでもエレナのナチュラルなワイン造りに対する思考が反映されています。多くのイタリアの生産者がトスカーナの粘土で造ったテラコッタ(焼いた土)を使った素焼きの壺を使用していますが、ニコデミでは一点一点手造りでワイン醸造用アンフォラを生産しているトスカーナの野心的なメーカー、ドランク・タートル(Drunk Turtle)社のコッチョペスト(Cocciopesto)を使用してます。これはかつてエレナが父と共にテラコッタで造ったワインを数多く試飲したところ「テラコッタの味がした」という経験に基くものです。コッチョペストは破砕テラコッタにモルタルをまぜたものが原料となっており、数千年前には複数の文明でワイン醸造に使われ、用水路や温泉のコーティングにも使用された素材といわれています。「何も足さず、何も省かない」液体に影響を与えない素材であることが重要で、ヴィンテージのその土地ならではのブドウ本来の味を表現することを目指すエレナの意向と一致しています。
エレナは、栽培と醸造の経験を積み重ねることによって非常に肯定的なフィードバックを受け取ることができており、さらなる研究とイノベーションへと駆り立てられるようになっていると語っています。彼女は伝統を尊重しながらもタイムリーな革新が必要だと付け加えており、さらなる発展が期待出来ます。
Gambero Rosso’s Vini d’Italia guide
■Tre Bicchieri 2008
Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane Neromoro Ris. 2003 – Nicodemi
■Tre Bicchieri 2014
Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane Neromoro Ris. 2009 – Nicodemi
■Tre Bicchieri 2018
Trebbiano d’Abruzzo Sup. Notàri 2015 – Nicodemi
■Tre Bicchieri 2020
Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane Notàri 2017 – Nicodemi
■Tre Bicchieri 2025
Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane Neromoro Ris. 2020 – Nicodemi
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ノタレスコの古い地区のひとつに因んで名付けられた「レ・ムラーテ」。1970年代に植えられたものと、最近植えられた樹齢約15年のブドウから作られている。標高300m、北東向き、テラモ丘陵のブドウ。土壌は石灰岩と粘土。ブドウの平均樹齢は20年。仕立てはペルゴラ。低温で4時間マセラシオン。その後ソフトに破砕してファーストランジュースを醸造。ステンレスタンクにて5日間、低温で安定化され、毎日撹拌。16℃で自然発酵。毎週バトナージュしながら澱と共にに3ヶ月間熟成。ボトル熟成2ヶ月間。色合いは明るいレモンイエロー。セージやタイムなどの地中海ハーブの香り。フルーツの香りは典型的な黄色の果肉の果物と柑橘系の香りも。爽やかなミネラルノート。生き生きとした酸のバックボーンと豊かだが抑制されたストラクチャー。柑橘系のフルーツの長い余韻。
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伝統に忠実なトレッビアーノ。標高300m、テラモ丘陵。ブドウの品質を重視して選ばれた樹齢50年のブドウを使用。仕立てはペルゴラ。ブドウの樹齢が高く、丘の上の敷地は北東向き、昼夜の気温差があり、夏の通気性に優れている。これらすべてがワインに複雑さとエレガンスを与え、ミネラル感と酸味を前面に押し出している。土壌は石灰岩と粘土。収穫は10月の第2~3週目の10日間。除梗後ソフトプレス。ステンレスにて約15日間15~16℃で自然発酵。毎週バトナージュしながら澱と共にに6ヶ月間熟成。ボトル熟成4ヶ月間。色合いは明るいストローイエロー。フローラルで青リンゴ、アニスやミントなどのハーブが混じるスタイリッシュな香り。ワインの柔らかさと完璧にバランスがとれた酸味。ミネラルの広がりが感じられるフィニッシュ。
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ノタレスコの古い地区のひとつに因んで名付けられた「レ・ムラーテ」。1970年代に植えられたものと、最近植えられた樹齢約15年のブドウから作られている。標高約250~300m、東、南東向き、テラモ丘陵のブドウ。土壌は石灰岩と粘土。仕立てはグイヨとペルゴラ。収穫は10月の第1~2週目の10日間。6~7日間マセラシオン。ステンレスタンクにて発酵、熟成。ボトル熟成3ヶ月間。色合いは明るいルビーレッド。サワーチェリー、ブラックベリー、ブラックカラントの香りに続き、バラの花びらとブラックペッパーの香りが広がる。柔らかなアタック。ビロードのようなタンニンを伴う贅沢な味わい。豊かな風味が酸の骨格と完璧に調和し、フレッシュな余韻をもたらしている。
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